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CAT S22 Flipレビュー

投稿日 : | 0 日前

文字数(だいたい) : 3426

今回は以前開封したCAT S22Flipをレビューします。
長期使用レビュー
English Version

スペック

  • 製造元: Bullitt Mobile Ltd.
  • SoC: Qualcomm 215
  • RAM: 2GB
  • ストレージ: 16GB eMMC
  • ディスプレイ: 640x480 IPS (60Hz)
  • OS: Android 11 R
  • カメラ
    • メイン:5MP(GC5035)
    • インカメラ:2MP(GC02M2)
  • 対応周波数
    • 4G:1/2/3/4/5/7/12/13/20/25/26/28/38/39/40/41/66/71
    • 3G:1/2/4/5/8/BC0/BC1/BC10
    • GSM:850/900/1,800/1,900

メリット

かっこいいデザイン

Closed
Speaker
電池カバーの横線を基調としたデザインや本体下部にMotorola Razrを彷彿とさせる「顎」を採用することに加え、全体的に角のあるごつごつとした造形によってインパクトを与えると同時に、折りたたんだ時は主張を控えめにすることでスッキリとした印象を与えるようデザインされており、無骨なカッコよさを表現しつつシーンを選ばない工夫がなされています。実際に使用していると「顎」とその裏にある丸みが持ちやすさと落としにくさに寄与していると感じました。
カッコよさとスマートさが両立できた良いデザインです。

指が写らない

ガラケーで写真を撮る際に気になることと言えば指が写り込むことですが、天板にカメラを配置することで写り込まないよう工夫がされています。
ただ被写体に真っ直ぐに向くようにする必要があるのでそこは注意が必要です。

GMS搭載

KYF31を使っていた頃はAPKを無理やりインストールしていましたが、GMSがあることでPlayストアからインストールできます。
当たり前のことですがあると無いとではぜんぜん違います。

テンキーと十字キーを備えつつもタッチパネル搭載

日本で販売されている「ガラホ」はキーパッドをトラックパッドのようになぞって操作するものや、G’z one TYPE-XXのように十字キーでポインタを移動させるものがありますが、どちらもポインタを表示させる手間があります。
しかし、この機種はスマホと同じようにタッチ操作ができるので、タッチ操作をしたいときや十字キーでは選択できないものを操作する際に便利です。
コンセプトが崩壊してしまいますが、日本語などのテンキーでは入力できない言語はGBoardなどでタッチ入力をすることも可能です。

適度な押しごたえのあるキー類

以前から所有しているタイのガラホであるtrue SMART4G 3.5 Hybridはキーがあまりにも固く、音が気になったりしばらく操作していると手が痛くなったりしましたが、この機種はしっかりと考えられているので操作のしやすさにもつながっていると感じます。

FM感度が良好

自分は滞在期間中よくラジオを聴いていたため良いと感じました。

思ったより快適に動作

Go EditionのAndroidを採用していることと、ソフトウエアの面でも作りこみがしっかりしているため、QM215とRAM 2GBという非力な構成でも快適に動作しています。
大学のLMSを確認したりOutlook Liteでメールをしたり、WhatsAppで連絡をするなど、様々なことに使用しましたがどれも問題なく行うことができました。
それでも大量のファイルや大容量のデータをダウンロードしているときにカクついたりアプリがクラッシュしたりすることもあるため過度な期待はできません。

デメリット

11ac非対応

QM215自体は11acに対応していますがこの機種では非対応です。
11acがあるほうが通信の快適さやネットワーク全体で見てもチャンネル数の面でのメリットがあるため対応してほしいと感じました。

OTG非対応

あまりUSBメモリが使われなくなった現在ではあまり大きなデメリットではないように見えますが、この機種にはイヤホンジャックがないためイヤホンなどのオーディオ機器を接続する際は変換アダプタを使用しますが、付属されているもののような本体側のオーディオ回路とアナログ結線で接続するものの場合は問題ありませんがDACチップを搭載したものを使用する際に問題が生じます。USB-C端子を搭載していながらも周辺機器とつながることができないことは不便なため改善が必要と感じます。

サブディスプレイの汎用性が低い

Sub Display
これが最大の不満点です。起動時に派手なピンク地に大きくT-Mobileロゴが表示されますが正直コレが出オチです。それ以外は何も特徴がありません。アンテナピクトと音量、バッテリー残量とマナーモード、日付時刻が表示できるのみです。壁紙を変更することができますが、文字色変更のようなことはできず、もちろん自動調整もないためなるべく濃色や白と被らない色を選ばないと何も見えなくなります。そして現在再生している音楽の曲名を表示したり、今受信しているラジオの周波数を表示したり、通知を出しているアプリのアイコンを表示したりといった気の利いたものは一切ありません。これではサイズが大きめでしかもカラーのサブディスプレイ用としてはリッチな液晶を採用した意味がありません。

64bit非対応

DevCheck
これもQM215は対応しているにもかかわらず無効化されたものです。動作条件に64bitであることを求められたりAndroid全体でも32bitを切り捨てようという動きが活発であったりする流れに逆行しています。後述するベンチマークでDevCheckやGeekBench6を使おうとしましたが、どちらも64bitのみ(厳密にはDevCheckではベンチマーク機能のみが使用不可)だったため断念しています…

その他気になるポイント

ストラップホールが無い

ネックストラップで首から下げることができれば持ち運びに便利だったのに…

VerizonやT-Mobile MVNOで使えない

VerizonのTotalや、T-Mobile回線のSimple Mobileで使えない問題が発生しています。これに関しては今後検証などを記事にすることができればと考えています。

まとめ

GMSに対応していることやタッチ操作が使えるという便利な面やデザインの面での強みがある一方で、サブディスプレイの汎用性が低いことと64bit非対応であることがどうしても残念です。特に64bitアプリが使えないことは今後問題になってくるのでは無いかという懸念や回線相性と見られる問題があることもマイナスに働いている気がしますが、動作の安定性やサクサク感といったソフトウェアの作り込みやしっかりしたハードウェアから全体的に作り手の情熱を感じる出来になっています。先述したように滞在期間中他キャリアの回線で検証できるようにし、それを記事にしたいと考えているので、公開され次第そちらもご覧いただければと思います。eBayで新品未使用品が日本円にして約一万円で手に入るので、興味のある方は試してみることをおすすめします。

ベンチマーク

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